東洋医学概論

舌診で舌の形状を観察することを「舌形」を診るという。それに合わせた症状(証)は?

舌の形は、気血や津液の盛衰などを反映して変化します。

1.「老」は実証

舌のきめが粗く、硬くしまった感じがするもの

 

2.「嫩(どん)」は虚証

舌のきめが細かく、腫れぼったく柔らかい感じするもの

 

3.「胖大」は陽虚、痰湿

舌を出した際に舌体が口の幅よりも大きく広がったもの

 

4.「痩薄(そうはく)」は気血不足、陰虚

舌体が痩せて小さく、薄くなったもの。

 

5.「裂紋」は気血不足、陰虚

舌面上に亀裂が見られるもの。(舌の正中溝以外に亀裂がある場合)

 

6.「歯痕」は胖大があれば陽虚や痰湿、なければ気虚

舌の辺縁に歯の痕が見られるもの。(左右対称で胖大舌を伴うことが多い)

 

7.「点刺」は舌尖にあれば心火、舌辺にあれば肝火

点刺は2種類。
・赤い点状の隆起が見られるものを「紅点」
・とげ状の隆起が見られるものを「芒刺」

どちらも熱が盛んなもので見られます。

 

8.「光滑」は鏡面舌とも言い、陰液の損傷が重度

舌面に苔がなく、舌乳頭がはっきり見えずツルツル光ったように見える。