東洋医学臨床論

東洋医学臨床論 後期中間試験範囲 授業ノート

14)悪心と嘔吐

ピロリ菌

胃にとって悪い細菌である。ほっとくと潰瘍やガンの原因になる。

機能性ディスペプシア

胃の検査をしても異常は出ないのに、胃の不快感などが発生する疾患。

原因は不明、誘因はストレス。

 

15)便秘と下痢

便秘とは?

糞便の腸管内の異常な停滞、あるいは腸管内通過時間の異常な延長のことを言います。

下痢とは?

腸管の水分吸収が低下

便秘の原因は?

・水分吸収量の増加
・腸の蠕動運動が弱まる。
・大腸壁の痙攣
・弱い排便反射

機能性便秘の種類は3つ

 

過敏性腸症候群

《好発》

20〜30代

《原因》

不明

《誘因》

ストレス、性格、腸内細菌のバランスの乱れ

《特徴》

異常所見はみられない
排便により症状が軽減

 

潰瘍性大腸炎

《特徴》

大腸に限局した病変
大腸粘膜表層の炎症(浅い潰瘍)
連続性病変(活動期と寛解期を繰り返す)

《症状》

粘血便、血便、下痢、腹痛、発熱、体重減少、貧血

《合併症》

中毒性巨大結腸症

 

クローン病

《好発》

10〜20代
男性
全消化管(特に小腸、大腸)
消化管壁の全層性病変(深い潰瘍)

《特徴》

非連続性の病変

《症状》

下痢、腹痛、発熱、体重減少、血便、貧血

《合併症》

肛門部病変(痔瘻じろう

《内視鏡特徴》

敷石状病変、縦走潰瘍

 

16)月経異常

《エストロゲンの機能》

悪玉コレステロールの作用低下
抗動脈硬化作用
骨量の維持

子宮体がん(子宮内膜癌)

《好発》

腺癌が多い(95%)
閉経後の女性に多い(75%)

《原因》

ホルモンバランスの崩れ

《誘因》

未経産婦
肥満

《症状の特徴》

不正出血、月経過多

 

子宮頸がん

扁平上皮癌が多い(80%)

《原因》

ハイリスク型のヒトパピローマウイルス(HPV)
※ハイリスク型:16,18,31,52,58型

《誘因》

多産

《予防》

ワクチンが有効(※教科書上)

 

子宮筋腫

良性腫瘍である。

《好発》

若い女性に好発
子宮体部(95%)>子宮頚部
筋層内筋腫(70%)>漿膜下筋腫(20〜30%)>粘膜下筋腫(5〜10%)

《症状》

過多月経、月経痛、不妊、貧血
筋腫の肥大で圧迫症状として⇒頻尿、便秘、腰痛

 

子宮内膜症

《好発》

20〜30代の女性

《特徴》

月経を重ねるごとに増強する月経痛

《発祥部位》

卵巣、卵管

《症状》

不妊、排便痛、排尿痛

※子宮筋層にできるものを「子宮腺筋症」と呼ぶ

 

原発性月経困難症

月経痛は月経終了で消失

 

17)排尿障害

急性膀胱炎

《好発》

女性
※理由は尿道が男性よりも短いため

《原因》

細菌感染でほとんどが大腸菌

《症状》

頻尿、排尿痛、尿困難
※発熱はみられない

 

腎盂腎炎

《好発》

女性
※膀胱炎からの上行感染

《原因》

ほとんどが大腸菌

《症状》

発熱、肋骨脊柱角の叩打痛

 

前立腺肥大症

良性腫瘍です。

《好発部位》

前立腺移行域

《原因》

加齢によるテストステロンの分泌低下
コレステロール過剰摂取
テストステロン分泌低下

《症状》

刺激期:夜間頻尿
残尿期:残尿感
閉尿期:尿閉、尿モレ

 

前立腺がん

《症状》

初期は無症状
進行すると、頻尿、血尿、閉尿

《原因》

テストステロンの分泌低下
加齢
コレステロール過剰摂取
遺伝

《早期発見》

腫瘍マーカー「PSA」
高値or異常値で疑われる。

 

18)インポテンツ

 

19)肩こり

「僧帽筋」にある経穴

菱形筋にある経穴

肩甲挙筋にある経穴

 

20)頸肩腕痛

椎間板ヘルニア

《原因》

髄核が線維輪の亀裂を通って脱してしまうこと

頚椎症

 

頚神経の位置

前靭帯骨化症

《特徴》

前十字靭帯は椎体の前にあり脊柱管内にないため、脊髄症状はみとめられません。

《好発》

腰椎

後縦靭帯骨化症

《好発》

頚椎
高齢の男性

《特徴》

脊髄症状がみられる
緩やかに進行する

パンコースト腫瘍

肺尖部にできた肺癌が、腕神経叢や交感神経節、脈管などを圧迫して障害を起こすもの。

《合併症》

ホルネル症候群
3徴候は、
・縮瞳
・眼瞼下垂
・眼球陥凹