生理学

錐体路系と錐体外路系 まとめ

a.錐体路系

錐体路は大脳の運動性皮質に起始し、脳内で同側の内包、大脳脚、橋の腹側部、延髄の錐体を通って脊髄を下行します。

錐体路系は神経線維が延髄の錐体を形成するので皮質脊髄路と呼びますが、広義では脳幹の顔面運動をつかさどる運動核に終わる皮質延髄路を含めることもあります。

皮質脊髄路の線維の大多数は、延髄下方で反対側に交叉します。

皮質延髄路の線維は、延髄脳神経運動核に対して主に両側性に投射します。

 

b.錐体外路系

錐体路以外の運動に関与する経路を「錐体外路系」と言います。

姿勢の制御や円滑な随意運動を行うのに重要です。

 

①運動性皮質から脳幹を介して脊髄に下行する経路

皮質網様体路、皮質赤核路、赤核脊髄路、網様体脊髄路

②運動性皮質から直接投射されていない脳幹の核から脊髄に下行する経路

前庭脊髄路、視蓋脊髄路

③脊髄に投射せずに、大脳皮質から大脳基底核や視床、小脳を介して大脳皮質にフィードバックする回路