解剖学

上肢の筋と神経の関係について正しいのはどれか

選択肢

  1. 回外筋は正中神経によって貫かれる
  2. 烏口腕筋は筋皮神経によって貫かれる
  3. 円回内筋の上腕頭と尺骨頭の間を尺骨神経が通る
  4. 上腕三頭筋長頭と外側頭の間を橈骨神経が通る

せっかくなので、ここで登場する神経の走行全体を覚えたほうが応用が効きます。
教科書はP261〜264に記載がありますね。

上肢の神経は「腕神経叢(C5〜T1)」からの分枝になります。
※詳しくは「こちら」にまとめてあるので参考にしてみてください。

 

では、それぞれの神経の走行をまとめてみます。

1.正中神経の走行

  1. 上腕二頭筋の内側縁(内側二頭筋溝)
  2. 上腕二頭筋の停止腱膜の下をくぐって肘窩
  3. 肘窩で円回内筋の上腕頭と尺骨頭の間
  4. 浅指屈筋と深指屈筋の間
  5. 手根管を通る

2.筋皮神経の走行

  1. 烏口腕筋の中央を貫く
  2. 内側から上腕二頭筋と上腕筋の間

3.尺骨神経の走行

  1. 内側上腕筋間中隔の後方を通り
  2. 上腕骨の内側上顆の後方を通る
  3. 内側上顆の後方には尺骨神経溝がある
  4. 尺側手根屈筋の深部に入り込む
  5. 尺側手根屈筋と深指屈筋の間を走り
  6. 尺側手根屈筋腱の橈側を走り
  7. 屈筋支帯の浅層を通り
  8. 豆状骨の橈側にある尺骨神経管(ギヨン管)を通る

 

4.橈骨神経の走行

  1. 外側腋窩隙を通って
  2. 腋窩から上腕骨後面へ
  3. 上腕三頭筋の外側頭と内側頭との間を分けるように下へ
  4. 上腕骨体の後面にある橈骨神経溝を通る
  5. 上腕骨の中央付近で外側へ
  6. 外側上腕筋間中隔を後ろから前へ貫通
  7. 外側上顆の前方