各臓腑の生理作用に基いて現れた証候を分析し、病位を判断する方法です。
八綱弁証や気血津液弁証で弁別した病証と照らし合わせることで、全体的な病機を明らかにして総合的な弁証結果を導きます。
A.肝・胆の病証
(1)証候
疏泄作用が失調すると情志の調節に影響が及ぶので、精神抑鬱や急躁や易怒などの症状が起こります。
(2)関連病態
(3)基本病証
① ★ 肝鬱気滞(肝気鬱結)
精神的なストレスを受けたり、長期にわたって落ち込んでいると、疏泄機能が失調して肝鬱気滞となります。
〈主症状〉
精神抑鬱、怒りっぽい、胸悶、胸脇苦満、脈弦
〈他の症状〉
肝気の鬱滞によって衝脈と任脈が失調すると…
「月経異常」
※足の厥陰肝経は、衝脈・任脈と密接な関係にあります。
乳房は足の厥陰肝経の支脈が流注しているので…
「乳房部の脹痛」
気滞と痰が咽喉部に結すると…
「梅核気」
気滞と痰が頸部に結すると…
「腫塊」
〈治法〉
疏肝理気
② ★ 肝火上炎
肝鬱気滞が進行すると化火して、経脈に沿って上逆して起こる病証です。
酒やタバコ、辛い飲食物の過食でも起こります。
また頭面部に熱証が現れるという特徴があります。
〈主症状〉
頭痛、目赤、急躁、易怒
〈その他の症状〉
肝火が表裏関係にある胆に移ると…
「耳鳴」「口苦」
心神に影響すると…
「心煩」「不眠」「多夢」
〈治法〉
清肝瀉火
③肝血虚
血の生成不足・過度の出血・慢性病による肝血の消耗などによって、全身的な血虚による症状が現れます。
蔵血作用が失調することによって、関連臓腑の栄養ができなくなり、様々な症状が現れます。
〈主症状〉
目乾、目渋、脇部の隠痛、顔色萎黄、眩暈
唇や舌色淡白
〈その他症状〉
不眠、多夢、四肢の震え、転筋、月経の経血量減少
〈治法〉
補益肝血
④肝陰虚
腎陰不足、肝陰の損傷、陰液の損傷などによって、滋養・滋潤作用が低下して起こる虚熱の病証です。
〈主症状〉
目が乾燥し異物が入ったような痛み、脇痛、手足のひきつり。
〈その他の症状〉
五心煩熱、盗汗、口や咽頭の乾き、耳鳴、眩暈
〈治法〉
滋補肝陰
⑤ ★ 肝陽上亢
肝陰虚が原因となって、陽が亢進する病証です。
肝鬱や肝火から進行して起こる場合もあります。
陽の亢進を主とした症状が現れるので実証のように見えますが、本質は陰虚にある「本虚標実証」です。
〈主症状〉
眩暈、頭痛、耳鳴、目赤、急躁、易怒、腰膝酸軟
〈治法〉
平肝潜陽
熄風滋陰
⑥肝胆湿熱
内湿が熱化して生じた湿熱が肝胆に影響を及ぼした病証です。
疏泄作用が失調するので、胆経や肝経が流注する胸肋部に疼痛が起こりやすいです。
〈主症状〉
胆の機能失調により…
「口苦」「黄疸」
胆経に熱が広がることによって…
「眩暈」「耳鳴」
湿熱によって…
「熱がり」「身熱」
内湿を気化するために…
「多汗」
〈舌脈所見〉
熱により…
「舌質紅」「舌苔黄」「脈数」
内湿により…
「舌苔膩」「脈滑」
B.心・小腸の病証
(1)証候
心の主血が失調すると、血脈の運行が阻害されて「心悸・心煩・胸悶」などが起こってきます。
神志が失調すると「不眠」「意識障害」が起こります。
小腸の機能が失調すると、小便の「異常」や「消化不良」などが起こります。
(2)関連病態
(3)基本病証
①心気虚
先天の不足、情志の失調、慢性病、老齢に伴う臓腑機能の減退などによって起こります。
〈主症状〉
心悸、胸悶、息切れ、倦怠感、自汗
②心陽虚
長期にわたる心気虚や、突然の重い病気による陽の損傷などによって、心の陽気が不足して起こる虚寒の病証です。
〈主症状〉
心悸、胸痛、虚寒、畏寒、四肢の冷え
③心血虚
血が不足して、心が血の栄養を受けられないために起こります。
思慮のしすぎによる陰血の消耗、出血過度による心血の減少、飲食物の摂取不足、熱病による陰血の損傷など、様々な原因によって起こります。
〈主症状〉
心悸・不眠・眩暈、健忘
④心陰虚
心の陰虚が不足して心神の栄養が悪くなり、神志をつかさどる機能が減退して現れます。
〈主症状〉
心悸・不眠・五心煩熱
⑤心火亢盛
心火によって心神が影響を受けて起こります。
五志の異常、六淫の熱化、酒やタバコ、辛い物などの過度の摂取、熱性の漢方薬の長期服用などによって起こります。
多くの場合は実熱証です。
〈主症状〉
心悸、胸部の煩熱感、不眠、尿赤
〈心神の影響として軽度なもの〉
煩熱、不眠
〈心神の影響として重度なもの〉
狂乱、 、意識障害
⑥心血瘀阻
瘀血によって心脈の流れが悪くなって起こります。
心気虚や心陽虚のために、血を推動する作用や温煦する作用が低下して、血行障害が起こり瘀血を形成します。
また、寒邪の収引性や凝滞性によって血行障害となるものがあります。
他には、痰濁や気滞によって心脈の流れが悪くなる場合もあります。
〈主症状〉
心悸、背部に放散する胸痛、胸悶
⑦小腸実熱
熱邪が小腸に停留して機能失調が起こる病証です。
〈主症状〉
小便短赤、尿道の灼熱感、血尿
〈一般的な実熱の証候を含む〉
口渇、身熱、脈数
C.脾・胃の病証
(1)証候
脾の運化作用が失調すると、飲食物の消化・吸収に影響が及ぶために「食欲不振」「腹脹」「下痢」などの症状が起こります。
(2)関連病態
(3)基本病証
① ★ 脾気虚
主として消化機能に障害が現れるが、多くの場合は胃気虚の症状を伴うので脾胃虚弱といいます。
飲食の不摂生や精神情動の失調、労倦などによって起こりますが、その他の臓腑の病変が脾胃の機能に影響して起こる場合もあります。
〈主症状〉
食欲不振、泥状便、食後の膨満感
〈その他の症状〉
運化作用が低下すると、気血の生成が悪くなり…
「消化不良」「体がだるい」「肌肉が痩せる」
胃・小腸・大腸が順番に働かなくなるとガスが溜まって…
「腹鳴」
水湿の運化が悪くなると、体内に水液が停滞して湿、痰、飲などの病理産物が生じて…
「浮腫」
昇清作用が低下すると…
「内臓下垂」
統血作用が低下すると…
「血便」「血尿」「崩漏」
〈治法〉
健脾益気
② ★ 脾陽虚
脾気虚の症状を伴って、さらに陽虚となって虚寒の病証が生じる。
〈主症状〉
腹痛、喜温喜按、畏寒、腹部の冷え、四肢の冷え、未消化便
〈その他の症状〉
脾陽虚が腎陽に影響すると…
「五更泄瀉(鶏鳴下痢)」
〈治法〉
温補脾陽
③脾虚湿盛
運化作用の低下によって水液が貯留して痰湿となって、脾胃に停滞して起こります。
生ものや冷たいもの、脂っこいもの、酒などの過度の飲食が脾胃の機能を損傷してしまうので原因となりやすいです。
また、脾の機能が失調すると湿邪の影響を受けやすくなって、雨天や多湿の環境によって症状が誘発されたり増悪することが多いです。
脾虚のために痰湿が発生した病床なので「本虚標実証」「虚実挟雑証」にあたります。
類似の病証としては「脾虚湿困」があり、同じような病態です。
〈症状〉
運化作用の失調によって…
「食欲不振」「大便溏薄」「腹脹」
水液の処理ができないと…
「浮腫」
食滞や水滞によって…
「舌苔厚膩」
内湿によって…
「脈緩」
※脈拍が1呼吸に4拍と柔らか。遅脈より少し速い。
痰湿の程度が強くなると…
「脈滑」
④食滞胃脘
過食や脾胃の機能が失調してしまい、飲食物を十分に消化・吸収できない病証です。
〈症状〉
中焦の気滞が滞っているために…
「上腹部の脹痛(拒按)」「噯気」「嘔吐」
「舌苔厚膩」
「脈弦滑」
⑤胃熱
胃に内熱がこもっている病証です。
辛い物や脂っこいものの食べ過ぎだったり、他の臓腑からの熱が伝わってくることで起こります。
〈主症状〉
胃脘部の灼熱感、呑酸、嘈雑(胸やけ)、口臭、歯肉炎、便秘
⑥胃火上炎
胃の内熱が陽明胃経上に現れます。
〈症状〉
胃熱の症状に加えて、口内炎、頭痛、咽頭痛
⑦胃陰虚
陰虚、内熱、気逆の3つの病機を特徴とする病証です。
〈主症状〉
食少、乾嘔(からえづき)、舌質紅絳、舌苔無(鏡面舌)
⑧脾胃湿熱
内生した湿熱が脾胃に影響を及ぼす病証です。
〈主症状〉
上腹部の膨満感、食欲不振、嘔吐、口苦、口粘、尿黄、舌苔黄膩
D.肺・大腸の病証
(1)証候
肺の宣発・粛降作用が失調すると呼吸に影響が及ぶため、咳嗽や喘息、息切れなどが起こります。
肺は衛気を体表に散布しているため、衛気が不足すると自汗や易感冒などが起こります。
大腸の機能である糟粕の伝化が失調すると、便秘や下痢などが起こります。
(2)関連病態
(3)基本病証
①肺気虚
肺の機能が減退し、宗気や衛気の不足と津液の輸布が失調した病証です。
慢性的な咳嗽や脾気虚のために肺を滋養できないと発生しやすいです。
〈症状〉
無力な咳嗽、息切れ
②肺陰虚
肺の陰液が損傷されて虚熱が起こった病証です。
〈症状〉
乾いた咳嗽、盗汗、のぼせ、ほてり
口乾、頬紅
痰は黄色く粘い
舌質紅、舌苔少
脈細数
③ ★ 風寒犯肺
風寒によって、宣発・粛降の作用が失調して起こる病証です。
〈症状〉
体表に侵襲すると衛気が体表を温煦できずに…
風寒による冷えと合わさり「強い悪寒」
邪正闘争によって…
「発熱」
風寒が太陽経に鬱滞すると…
「頭痛」「後頸部痛」
寒邪によって腠理が閉じられて…
「無汗」
〈その他の症状〉
咳嗽、鼻閉、鼻汁、咽喉部の違和感
脈浮緊
〈治法〉
去風散寒
宣肺解表
④ ★ 風熱犯肺
いわゆる夏風邪です。
風熱によって宣発粛降の作用が失調して起こります。
〈症状〉
体表に侵襲すると、衛気が体表を温煦できずに…
「軽い悪寒、悪風」
正邪闘争によって熱が鬱積すると、風熱による熱と合わさって…
「強い発熱」
頭部に影響すると…
「頭痛」
〈その他の症状〉
咳嗽、鼻閉、鼻汁、咽頭痛
脈浮数
舌尖紅
舌苔黄
〈治法〉
清熱去風
宣肺解表
⑤痰湿阻肺
痰湿によって宣発粛降作用が失調して起こる病証です。
運化作用の失調によって生じた痰が肺に停滞することが多いですが、肺の機能が失調して、津液を輸布できないために痰湿が停滞する場合もあります。
〈症状〉
強い咳嗽、痰、喀痰すると咳嗽が軽減
鼻閉、鼻汁
舌質淡紅
舌苔白膩
脈滑or濡
⑥大腸湿熱
湿熱の侵襲や内湿が熱化することによって、伝化作用が失調した病証です。
甘い物、脂っこいものの食べ過ぎ、大量の飲酒、不摂生な飲食物の摂取が原因となります。
〈症状〉
裏急後重、口渇、尿黄赤
舌質紅
舌苔黄膩
脈濡数or脈滑数
E.腎・膀胱の病証
(1)証候
腎の蔵精作用が失調すると髄海(脳)や骨に影響が及んでしまい…
「耳鳴」「難聴」「健忘」「腰膝酸軟」
腎は二陰と密接な関係にあるので…
「尿閉」「遺尿」「浮腫」
生殖機能に影響が及んだ場合は…
「不妊」「経閉」「陽萎(勃起障害)」
膀胱の機能(貯尿と排尿)が失調してしまうと…
「小便不利」「排尿痛」
※小便不利は尿量や回数が少ないor尿が出ないこと
(2)関連病態
腎は精を蔵して原気を化生するため、失調してしまうと気虚や精虚を起こしやすくなります。
また、腎は陰陽の根本なので、陰虚や陽虚が発生しやすいです。
(3)基本病証
※腎は全て虚証となります。
① ★ 腎気虚(腎気不固、腎不納気)
腎の機能が全般的に失調した病証です。
〈症状〉
精神疲労、倦怠感、腰膝酸軟、遺尿、頻尿、流産、早産、呼吸困難、息切れ、呼多吸少
脈沈弱
尺中脈弱
〈治法〉
補益腎気
② ★ 腎陰虚
腎を中心とした陰虚の証候が起こる病証です。多くは虚熱を伴います。
加齢や久病、熱病などによって起こり、他の臓腑の陰液損傷から波及する場合もあります。
〈症状〉
手足心熱、五心煩熱、のぼせ、皮膚の乾燥、口乾、盗汗、腰膝酸軟、不眠、耳鳴、難聴
舌質紅、舌質痩
舌苔少
脈細数
〈治法〉
滋補腎陰
③ ★ 腎陽虚
温煦作用や気化作用が低下して、陽虚の証候が起こる病証です。
加齢や久病、先天の精不足、外邪による陽気の損傷などによって起こります。
多くは気虚が進行して陽虚になります。
〈治法〉
温補腎陽
④ ★ 腎精不足
精の機能が減退する病証です。
先天の精不足や加齢、久病、房事過多などが原因となります。
〈症状〉
性欲減退、不妊症、陽萎、無月経、耳鳴、難聴、健忘、視力減退、脱毛、腰膝酸軟
脈細無力
舌体痿軟(軟弱で力なく滑らかに動かないもの)
〈治法〉
補腎填静
⑤膀胱湿熱
いわゆる膀胱炎のようなもので、湿熱が膀胱に停滞した状態です。
脾胃の失調によって湿熱が内生することが原因です。
〈症状〉
頻尿、尿意促迫、小便短赤、尿混濁、排尿痛、血尿
舌質紅、舌苔黄膩
脈滑数
F.五臓の複合弁証(臓腑相関弁証)
① ★ 肝脾不和
肝鬱気滞と脾気虚が同時に存在する病証です。
肝と脾の機能が調和していれば、気機はスムーズに行われ運化もスムーズに行われますが、相互に影響しやすく疏泄作用と運化作用は同時に失調しやすくなります。
〈証候分析〉
気機が滞ると…
「精神抑鬱」
疏泄の大過によって…
「急躁(せっかち)」「易怒」
気滞によって…
「頭痛」「胸肋部痛」
運化の失調によって…
「食欲不振」「下痢」「泥状便」「食少」
中焦の気機が滞ると…
「腹脹」
〈舌脈初見〉
「脈弦」
〈治法〉
疏肝健脾
②心肝火旺
肝火上炎と心火亢盛が同時に存在する病証です。
心と肝は熱化しやすい性質があるので、熱邪が相互に伝変・波及することが多いです。
肝は内火の病証が起こりやすく、心は陽が旺盛で上焦に位置するためにその内火の影響を受けやすくなります。
〈証候分析〉
辛い物や過食、情志の失調が過度になると実熱を生じることが多くなり…
「暑がり」「顔面紅潮」「口渇」
肝火によって…
「目赤」「眩暈」「耳鳴」「急躁」「易怒」
心火によって…
「心悸」「心煩(胸が火照って落ち着かない)」「不眠」「狂躁(狂ったように騒ぐこと)」
〈舌脈初見〉
舌質紅
舌苔黄
脈弦数
③肝火犯肺
肝火上炎と肺の機能失調が同時に存在する状態です。
肺は上焦にあるので、上昇する気機の影響を受けやすくなります。
気機は肝と関係が深いために肝の機能失調の影響を受けやすくなります。
〈臨床所見〉
疏泄の不及によって気機が滞ると、精神抑鬱が起こり…
「急躁」「易怒」「頭痛」「眩暈」「耳鳴」「目赤」
肝火が上炎すると気機が過剰に上昇して、肺の宣発に異常をきたすので…
「咳嗽」「喀血」「多汗」
〈舌脈所見〉
肝火上炎のため…
「舌質紅」「舌辺紅」
「舌苔薄」「舌苔少」
「脈弦数」
④心脾両虚
脾気虚によって血が十分に化生できないと、心血の量を維持できなくなるので心血虚となります。
脾気虚が改善されずに心気虚を併発した状態を心脾両虚といいます。
〈証候分析〉
脾気虚によって運化が失調するために…
「食欲不振」「大便溏薄」「腹脹」「泥状便」「倦怠感」「顔面萎黄」
心血虚によって…
「心悸」「健忘」「不眠」「多夢」
血虚によって…
「月経量少」「経色淡」
気虚によって…
「月経過多」
〈舌脈所見〉
気血が不足しているために…
「舌質淡」
「脈細」「脈弱」
⑤肺脾気虚
脾気虚によって気が十分に化生されなくなると、肺気の不足が起こり肺気虚となります。これによって肺気虚と脾気虚が同時に存在します。
〈証候分析〉
脾気が不足することによって運化が失調するので…
「食欲不振」「大便溏薄」「腹脹」「倦怠感」「無力感」
肺気が不足すると宣発・粛降が失調するので…
「咳嗽」「喘息」「息切れ」
脾の運化と肺の宣発粛降の不調が揃うと…
「水様で稀薄な痰」
〈舌脈所見〉
気が不足するので…
「舌質淡紅or舌質淡白」
血脈が充足できなくなると…
「脈細or脈弱」
⑥肺腎気虚
腎気虚によって納気が弱くなると…、吸気の補助ができなくなるため肺にも影響がでます。
また、肺気虚によって気の化生が不十分となると、腎の機能にも影響が及び腎気も不足します。
このように肺気と腎気がともに不足した状態を指します。
〈証候分析〉
肺気の不足によって、宣発粛降が失調すると…
「咳嗽」「喘息」「息切れ」
腎気の不足によって、原気を化生することができずに気虚となって…
「精神疲労」「倦怠感」「自汗」
納気が失調することによって…
「呼多吸少」
〈舌脈所見〉
気虚によって血が推動することができないので…
「脈弱」
⑦心肝血虚
⑧心腎陰虚
⑨肝腎陰虚
⑩肺腎陰虚
⑪心腎不交
心腎陰虚が改善されないと、心陰が心陽を抑制することができなくなり、心陽が亢進すると心火亢盛となります。
このように心と腎の陰陽の平衡(心腎相交)が失われた病証を心腎不交といい、「心腎陰虚」と「心火亢進」が同時に存在する病証です。
⑫心腎陽虚
⑬脾腎陽虚